11.6 数学の勉強法:得点アップのためのコツ

更新日 2021年6月13日


図や表、数字代入で問題を正確に理解する

数学の問題を解くには「問題を正しく理解する」、「解法を組み立てる」、「計算する」、の3つのステップがあります。



「解法を組み立てる」というところばかりが重視されますが、意外と「問題を理解する」というところで間違える人も多いです。

そもそも何を求めるべきかを勘違いしたり、前提やヒントを読み落とすことがよくあります。

シンプルな対処法ですが、まずは問題文にある具体的な条件や数字などに線を引くことをおススメします。

例外はありますが、基本的には問題文に書かれた条件や数字はどこかで使います。


問題の設定を理解するコツは、問題文を図や表に変えたりΣやnにはn=1,2,3と具体的数字を代入して何パターンか計算してみることです。

図形や確率や数列の問題で、日本語で長々と説明されても、中々問題の設定が理解できないことがあります。そんなときは図や表にしてみると、問題の設定が理解できることがあります。

またΣやnと言われても、中々イメージできないものです。

そういうときはn=1、n=2、n=3ぐらいまで試しに具体的な数字を入れてみると、どういうことを問われているのか見えてくることがあります。


まず問題を、自分が理解できる形に変えることが大事です。

数学が得意な人は、難しいものを難しいまま理解できるのではなくて、自分が分かる形に整理できる人、です。




大きな字で書く、1行に1つのことをやる

多くの受験生は計算ミスでかなりの点数を失います。

特にマーク式では部分点がもらえないので、まるまる点数を失います。

せっかく理解できていても計算ミスで点を落とすと、全く理解できていないことと同じに評価されてしまうので、非常にもったいないことです。


計算ミスを減らすには、地道な訓練が一番ですが、計算ミスを減らすための工夫がいくつかあります。


<A. 大きな字で書く>
計算ミスが多い受験生は、小さな文字で書く人が多いです。

大きな字なら見直しも簡単です。

字をきれいにするのは時間が掛かりますが、字を大きく書くのは今すぐできます



<B. 1行で1つのことだけする>
計算ミスの半分以上は符号(+か-か)のミスと言われています。

そして符号のミスがなぜ発生するかというと、一度に複数のことをやってしまうからです。

二乗しながら括弧を外すとか、分数を通分しながら括弧を外す、というのが典型例です。



慣れるまでは1行に1つのことだけをやるようにします。




規模感チェックで凡ミスを減らす

よく言われることですが、計算ミスを減らすにはまず自分の計算過程を見直します。

とくに符号に関しては重点的にチェックします。


次に求めた答えが、問題の設定から考えて答えの数字の規模感がおかしくないかチェックをします。

あり得ない大きな数字になっていたり、プラスになるはずなのにマイナスになっていたり、などです。

確率、図形、微分積分などは、この規模感チェックで間違いを発見できることがよくあります



微分・積分の全計算パターンを覚える

数Ⅲまで必要な人は微分・積分の計算を全パターン覚えます。

微分・積分は複雑でしかも計算量が多いため、数学のラスボス的存在です。

ですが実はパターンが限られており、努力に比例して伸びる単元です。

どの大学でも配点が大きいため、微分・積分が得意になると心強い得点源になるはずです。

特に「思考系の問題に自信がない」という人は、まず微分・積分を得点源にすることをおススメします。



オススメしたいサイトは以下です。

<受験の月 高校数学Ⅲ 微分法>


<受験の月 高校数学Ⅲ 積分法>


これを問題集だと思って、間違えた問題に限り3回やります。
<8.1 最重要の勉強法!同じ問題集を繰り返す>

量が多くて「うわー」っと思った人もいるかもしれません。

でも発想を変えて「これだけマスターすれば今後微分・積分の計算に悩まされることはない」と思ったら価値はあると思いませんか?

問題に出会うたびに考えながら解くよりは、ここでパターンとして覚えてしまい「このどれかのパターンをあてはめれば解ける」と思えるようになったら、とても楽になります。




本コラムのまとめ

  • 問題文を図にしてみる、表にしてみる、Σやnには具体的な数字を代入して問題を正確に理解する。
  • 大きな字で書いてミスを減らす、1行に1つのことをやることで符合のミスを減らす。
  • 計算した結果が、規模感からしておかしくないことを確認し、凡ミスを減らす。
  • 微分・積分の計算パターンを覚えてしまうと、微積がとても楽になる。